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野尻 直喜; 島川 聡司; 高松 邦吉; 石井 喜樹; 河野 修一; 小林 正一; 川本 大樹; 伊与久 達夫
JAERI-Tech 2003-086, 136 Pages, 2003/11
高温工学試験研究炉(HTTR)の出力分布を定量的に確認するために、燃料体の核分裂生成物から発生するグロスガンマ線を測定する出力分布測定実験を行った。測定した燃料体は使用中の燃料であり、平均燃焼度は約4400MWD/tであった。運転停止中に炉内から燃料体を一時的に取り出した状態でGM管によりガンマ線測定を行い、3次元の出力分布の情報を得ることができた。測定実験の決定誤差は、燃料コンパクト1個当たりの軸方向については36%、燃料体1体当たりの炉心径方向及び軸方向については4%であった。実験結果からHTTRの出力分布はおおむね設計の通りであることが明らかになった。また、モンテカルロコードMVPと核種生成消滅コードORIGEN2によるガンマ線分布の計算値は測定値とよい一致を示した。本報は、出力分布測定実験の測定方法,測定手順,測定データの分析,補正方法,測定結果の評価及び計算値との比較についてまとめたものである。
峰原 英介; 御手洗 志郎*
Journal of the Physical Society of Japan, 48(1), p.4 - 15, 1980/00
被引用回数:6 パーセンタイル:52(Physics, Multidisciplinary)Tc(p,n)反応を使ってTc核のエネルギー準位が調べられた。線の励起函数が10-100keV間隔で2.8から5.1MeVのエネルギー範囲でGe(Li)検出器を使って測定された。40個の準位と104個の線から成る崩壊図が第1番目の2,第2番目の4IARの強度比較,88個の線の閾値,分岐比,線角度分布,系統性から組み立てられた。9,13,15番目の準位のJ値は各々1/2,9/2,7/2に決定された。1837.5keV(7/2,9/2),1873.9keV(7/2,9/2),1888.8keV(5/2),2118.1keV(7/2,9/2)が新しい準位として決められた。対相関相互作用を取り入れた回転粒子結合模型計算がTc核について行われた。この計算は実験結果と合理的な一致を示した。
須賀 新一; 備後 一義; 梶本 与一
保健物理, 14(1), p.1 - 10, 1979/00
電離箱型サーベィメータ5器種、GM計算管型サーベィメータ1器種について、皮膚汚染による線量率を測定するための校正試験を実施した。皮膚汚染による線量率を測定評価するには、皮膚表面から検出器前面までの距離を10mmに保ちながら、フィルタを開いた状態および閉じた状態で2度測定し、その差から正味の測定値を得る。線量率は、正味の測定値に換算倍率を乗ずることによって求める。換算倍率は線源の直径が小さいときには、直径の逆2乗にほぼ比例し、線源の直径が検出器の直径よりも大きくなるに従って徐々に一定の値に近づく。電離箱型サーベィメータの場合、換算倍率は30%差を容認すれば5器種とも同じ値となり、また、エネルギー依存性も無視できる。GM計数管型の場合は、エネルギー依存性があり、Tl線線源に対する換算倍率は、天然ウラン線線源の場合の約3倍である。測定距離が10mmから2mm変化したとき換算倍率の変化は20%以内である。
備後 一義; 梶本 与一; 須賀 新一
保健物理, 13(4), p.279 - 285, 1978/00
線の線量率を、フィルタを開いた状態および閉じた状態で測定したときのサーベィメータの指示値の差に、線量率への換算計数を乗ずることにより求める方法を採用し、この換算計数を決定するための試験を実施した。電離箱型サーベィメータの場合、体表面(表皮層7mg/cm)の線量率を求めるための換算計数は、線の最大エネルギーに依存して異なる値となることがわかった。しかし、指先(表皮層40mg/cm)の線量率を求めるときは、入射線の最大エネルギーに関係なく、換算計数の値として、4(mrad/h)/(mR/R)を採用することができる。GM計数管型サーベィメータの場合、換算計数は、電離箱型サーベィメータの場合よりも、線最大エネルギーに大きく依存することがわかった。